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カスタマーレビュー

名盤

2000年11月リリース。 名盤。そう書くと眉唾に聞こえますが・・・名盤です。 堀込泰行(弟)と堀込高樹(兄)による兄弟ユニット 「キリンジ」の3枚目のアルバム。 プロデュースは冨田恵一です。 3枚目のアルバムだから「3」。 ジャケットからアルバムの中身を想像しても、あまり意味がありません。 しかし、滲み出す何かが間違いなくあります(笑) キリンジのアルバムの中で一枚選ぶならというと これを選ぶ方も多いアルバムです。 それまでもCDの帯には「ワーナー暫定名盤シリーズ」と銘打っておりましたが、 キリンジはデビュー当初から時代が変わっても聴ける名盤をコンスタントに リリースしています。 T1. グッデイ・グッバイ(作詞:堀込泰行/作曲:キリンジ) アルバムは爽やかなピアノのイントロから始まります。一曲目に相応しい曲調。 一人街に出掛け歩き、その風景が通り過ぎていく、 楽しげな幕開けの中に、少し寂しい感じが落とし込まれています。 T2. イカロスの末裔(作詞/作曲:堀込高樹) ギリシャ神話のIkarosの末裔というタイトルですが、細かい歌詞の意味は不明です。 「パンツは脱いじゃダメ、今は、まだ!」なんて面白い歌詞がありますが、 パーカッションとドラム(ドラムは打ち込み?)の効果で一曲目から続いて、とても軽やかな曲です。 MIZUNOのCMに使われていた(?)かな。 T3. アルカディア(作詞/作曲:堀込泰行) ギリシャ繋がりでタイトルが続きます。 歌詞は理想郷を歌った歌なのか、アルカディアという場所について歌っているのか。 その、どちらでもないのかもしれません。 そのタイトル付けで、より曲にスケールが生まれている気がします。 T2からは一転、とても重い曲調。重いだけでなく美しい。 ギターソロは聴きどころです。 結構フルートが肝になっている気がします。アルバム内でも人気のある一曲です。 T4. 車と女(作詞:加藤丈文/作曲:堀込高樹) アルバムの中で少し違ったテイストを感じさせますが、 歌詞をかせきさいだぁさんが書いているからかもしれません。 アーバンポップ(そんな言葉があるか知りませんが)な一曲。 T5. 悪玉(作詞/作曲:堀込高樹) 兄のテイストが出た一曲。 悪役レスラーのジレンマをテーマにした歌詞です。 そんなテーマで曲を書く人って今あまりいないのではないでしょうか。 (兄作詞の曲はどの曲でも、そういった拘りを感じさせます。) 「打ちのめされたこの背中を 息子のお前も蔑むのかい」 情けないながらも応援している詩心。 「冷酷なこの世から目をそらすな」 弟と兄が順番にボーカルを取ります。 軽やかな曲調にこんな変わった歌詞をのせる遊び心が冴えています。 「マイクよこせ、早く!」心の中で呟いてしまいます。 T.6 エイリアンズ(作詞/作曲:堀込泰行) イントロから雰囲気出まくり。文句なしの名曲中の名曲。 視聴だけでは伝わらないかもしれませんが、 聴いたことがない方は是非ダウンロードして下さい。 「僕の短所をジョークにしても眉をひそめないで」 すごく男の人の心の機微を捉えたワンフレーズです。 T7. Shurrasco ver.3(作曲:堀込高樹) たびたびリリースされていた小品のver.3。インストです。 小休止の一曲ですが、ギターのエフェクト遊びですかね。 T8. むすんでひらいて(作詞/作曲:堀込泰行) サイケデリックで中毒性のある一曲。 「ティトゥリトゥリトゥリラー」という歌詞のループ、 後半のアンビエントな構成で癖になるところがあります。 こういった曲もあることで、このアルバムはより 振り幅の広い一枚になっていると思います。 T9. 君の胸に抱かれたい(作詞/作曲:堀込高樹) 実に爽やかな一曲。POPSです。 ですが歌詞をよく聴き込んでみると、なんだかちょっと情けない男の歌。 これが現代的男性なのか、受動的な姿勢に少し可笑しさを感じてしまいます。 何だか妄想に終始しているような、兄らしいフックのある歌詞です。 このドラムも打ち込みですが、その音の響き方など、 冨田恵一さんのインストテクニックはさすがです。 T10. あの世で罰を受けるほど(作詞/作曲:堀込泰行) ロックンロールな一曲。弟の曲ですが、 そのあまりにもロックロールな歌詞が逆にユーモアを感じます。 「ドクロ」「コウモリ」「イナヅマ」「レィディオ」ときて 最後には「ROCK ME BABY ALL THROUGH THE NIGHT」 とまできています。そのまま落ちもなくヒネリもなく終わりますが、 キリンジがこういう曲をやるとまた新鮮です。 T11. メスとコスメ(作詞/作曲:堀込高樹) T5.に続き兄テイストが出ています。 医療器具のメス、女の人を雌をかけています。 女性讃歌。見た目がどうあろうとも君はきれいだぜ、という心情の歌だと思います。 それと世間の「メスとコスメでサイボーグ」をする人々を半分揶揄した歌詞、 とても面白い歌詞です。 歌も全編兄が歌っています。個人的に好きな一曲です。 T12. サイレンの歌(作詞/作曲:堀込泰行) 終わりに近付き、しみじみ街歩きの雰囲気が出ています。 この曲を聴くとElton Johnの 「Goodbye Yellow Brick Road」を思い出します。 後半にストリングスが入りスケール感を出しています。 個人的にサイレン鳴り響く夕暮れ時に歩いていると聴きたくなるような曲です。 T13. 千年紀末に降る雪は(作詞/作曲:堀込高樹) キリンジのクリスマスソング。美メロです。 現代のサンタクロースの孤独を歌った歌。 クリスマスを別目線で捉えた時に生まれる悲哀の歌。 スローで淡々とした曲調で、美しい旋律が余計に物悲しさを醸し出します。 コンセプトアルバムではありませんが、 アルバムとして、まとまりのあるアルバムです。 全編通して聴いて欲しい一枚。兎に角POPなのです。 是非聴いてみて下さい。 BESTに入ってない曲でも良い曲は沢山あるのです。 掘ればユーモアや毒が出てくる、J-POPの王道です。

このアルバムから夢中に

キリンジの魅力が最大限に詰まったアルバムだと思います。 「エイリアンズ」の哀愁溢れるメロディでキリンジを知ってからこのアルバムを手にしたのですが、爽やかさと不気味さと哀しさが程よく盛り込まれているまさに名盤、といっていい作品です。 このアルバムを聴いた時から私の音楽に対する価値観が変わりました。 もっと良い評価をされてもいいと思うキリンジですが、でも独り占めしたいようななんともいえない感じ。お好きな方なら分かるでしょう?

歌詞もいい

6と13は必聴。

3, キリンジ
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