1994年に定期的に開催されていたコンテスト「Young MCs In Town」で優勝したことで注目を集め、Rhymester、Mellow Yellow、Kick the Can Crew、East End らとともにFunky Grammar Unit クルーの一員として活躍した Rip Slyme が、インディー・レーベルから1998年に「Talkin' Cheap」をリリースした後に発表したメジャー・デビュー・アルバム。軽妙でメロディアスなラップとトラックのコンビネーションがもともと魅力だったが、その方向性がより明確に、迷いなく表現されている印象で、先行シングルとなった "ステッパーズ・ディライト" をはじめとして、新生 Rip Slyme と呼ぶにふさわしいポップでゴキゲンなサウンドを披露した。"Freak Show" では Funky Grammar Unit クルーの Mellow Yellow と共演し、"光る音" では真心ブラザースの Yo-King、"ジャッジメント" では Black Bottom Brass Band のライブ・インストゥルメンツをフィーチャーするなど、メジャー作品らしい豪華さも光っている。