FIGHT CLUB

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「今回のアルバムは、戦え戦えっていうことを推奨するというよりかは、なるべく波風立てず平和に暮らしていけたらいいねっていうメッセージ性のほうが強いかもしれないです」。通算4作目のオリジナルアルバムとなる『FIGHT CLUB』について、岡崎体育はApple Musicに語る。同名のアメリカ映画も存在するが、アルバムタイトルにある“ファイト”という言葉には二つの意味があると彼は言う。「日本の場合、“ファイト”っていう言葉って、戦うっていう意味だけじゃなくて人を応援するときにも使う言葉だなと思うんです」岡崎体育の音楽は、そのユニークな視点を持った歌詞と柔軟なサウンドが織りなすことで、触れる者の心を喜怒哀楽あらゆる方向へと揺り動かす。本作においても興味深い着眼点が至るところにちりばめられている。いつも彼には音楽の神様が降りてくるのだろうか。岡崎体育は笑いながら言う。「ミュージシャンってやっぱり降ってくるイメージ強いじゃないですか。急に思いついたアイデアとか、お風呂入ってるときにとか。降ってきたことが一回もないんですよね、私。アーティストになったし降ってくるんかなと思いきや全く降ってこない」と打ち明ける。「天才タイプじゃないので、考えようとしないと出てこないんです。だから苦労はしていますけど、やっぱり考えることってすごい楽しいです」。以下、アルバムに収録された全11曲の中からいくつかの曲について、岡崎体育自らがその着眼点を恥ずかしがりながら教えてくれた。おっさん多様性の時代になって、いろいろ変わっていって、自分で更新したりアップデートしたりしていかなくちゃいけない中で、おっさんたちは戦ってるわけですから、それを応援するという意味も込めてます。Fight on the Webインターネット上でのいざこざとか、けんかの曲を書いたんですけども、それを今回のアルバムの先行配信曲として出したんですけど。出した後にアルバムタイトルを決めなあかんよってレコード会社の人に怒られて。じゃあFIGHTに何か絡めてっていうことで、「『FIGHT CLUB』なんてどうでしょう?」って言ったら、「いいんじゃない」って言われたのがアルバムタイトルが決定した瞬間でしたね。Quick Reportこの曲を作るにあたって、自分の過去のクイックレポート(ライブ後にメディアでアップされるレポートのこと)を読みあさりまして。その中で「観客のボルテージは一気に最高潮に」という言葉が2、3回出てきたんです。なので、これすごい、この言葉よく使われるんやな、なおかつ文字で見たときにその場にお客さんとして来れなかった人でも一気にボルテージが最高潮になった瞬間って頭の中で再生しやすいと思う、いい言葉だなと思うんです。いい意味で汎用(はんよう)的で、みんなに優しい言葉だと思うんです。なのでそこに着目して、それを一個の曲の中で頻発させたら面白いかなっていうのがこの曲の狙いでした。Okazaki Little Operaやっぱり時代ですごい流行ってるものとか、例えば今だったらトラップ系のヒップホップのトラックが流行ってるから、僕は今回「Okazaki Little Opera」という曲でトラップを作ってみました。韻を考えるのもすごい好きですし、「バース、掛布、岡田」と「ターフかけるウォッカ」で完全に韻を踏めたときはちょっと家の中でガッツポーズ出ました。八月の冒険者今回のアルバムの中でお気に入りの曲です。(歌詞の中の「モナ・リザみたいな顔で」というのは)あんまり表情が変わらないけど、すごい一生懸命なやつが、僕が個人的に好きで。そういうやつの夏休みが個人的にも輝かしいものであれっていう気持ちを込めて書いてるんです。誰もまだ使ってないような言葉で、なるべく岡崎体育らしい、岡崎体育ぽい歌詞だなって、アルバムを毎回リリースするたびにみんなが思ってくれたら、それが幸せです。普通の日めちゃくちゃ日常的な曲というか、正直言ってこの曲、アルバムの捨て曲なんです。なかなか多分あまり自分で言う人はいないことは分かっているんですけど。僕の中で捨て曲っていい意味で捉えてるんですけど、肩肘張らずにめちゃくちゃリラックスして。正直この曲とか10分、20分ぐらいでできましたし、その日の僕の行動をメモしていったらただ単に出来上がった曲なんですよね。力の抜け方が最近ようやく分かってきたので、それが功を奏したというか、いい意味で力の抜けた曲かなと。

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