2021年にドラマ主題歌やCMソングなど数々の印象的な楽曲を発表し、バンドとして著しい成長を遂げた緑黄色社会。3作目となるフルアルバムには、その進化が刻まれている。危うさと美しさを秘めたラブソング「LITMUS」のように、大人の心理描写が現れるようになったのが大きな変化で、⻑屋晴⼦（Vo/G）の歌声もぐっと深みを増した。優雅なサウンドで恋愛の機微をつづる「アラモードにワルツ」や、惜別の中に深い愛と希望を見いだす「スクリーンと横顔」など、奥行きのある歌詞が胸を打つ。表現の幅を広げたことにより、従来のはつらつとした魅力あふれるポップソングもますます鮮やかな光を放っている。さまざまな表情で人間の内面を表す俳優（『Actor』）のように、揺れる心の動きをバリエーション豊かな楽曲で表現する14曲。