Kimochy Season

Kimochy Season

「もっと心で踊れる作品を作りたいと思った」。Lucky Kilimanjaroのボーカル、熊木幸丸は、4作目のアルバム『Kimochy Season』について、Apple Musicに語る。「ポルトガルの詩人、フェルナンド・ペソアの詩集を読んだ時に、太陽の気持ち良さとか、本当にシンプルな言葉で書いているのがすごくかっこいいと思った。一方で、僕の表現は何か一つ膜を隔てているような気がして。それだとダンスミュージックの解放感をみんなと共有できないんじゃないかと思ったんです。そこで2022年の夏に出した『ファジーサマー』で自分の気持ちをそのまま書いてみて、それが今作のスタート地点になりました」 アルバムは冬の空気に満ちた「一筋差す」で始まり、彩り豊かな春、溶けるような夏、そして趣深い秋へと季節を進めていく。「全曲を通じて『変化を乗りこなす』というテーマを伝えたかった」と熊木は言う。「変化って不安や怖さも伴うけど、でもみんな季節の変化を当たり前のように乗りこなしてるでしょ?という話をしたくて。季節をモチーフに歌っています」 サウンドは前作『TOUGH PLAY』に比べ、ハウス/テクノ色が強まった。「2022年にたくさんのフェスやイベントに出る中で、もっとシンプルにハウスとテクノで踊らせたいという思いが強くなりました」。とはいえLucky Kilimanjaroが想定する踊る場所は、音楽フェスやライブ会場だけではない。心地よい酔いを表現した「千鳥足でゆけ」、断捨離をテーマにした「掃除の機運」のように、日常の何気ない時間も含んでいる。Lucky Kilimanjaroの提唱するダンスとはつまり、生きることと直結しているのかもしれない。 本作を発表した季節は春。春の歌「またね」は、新しい環境に飛び込んでいく人のために書いたと熊木は言う。「夜にカップ麺食べたり、もう帰ればいいのにブラブラしたり、そういう時間って実は大切。そんなふうにずっと遊んでいたいし、自分の光となる時間をちゃんと自分の記憶の中に作っていきたいと思っています」

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