バンドブームの時代に圧倒的なパフォーマンス力と広範かつ先進的な音楽性で確固たるポジションを獲得したレピッシュの全盛期である1991年8月、クラブチッタ川崎での録音。その時点までのオリジナル盤4作それぞれを中心にした4日間からの選曲で、代表曲からコアなナンバーまでがまんべんなく並んでいる。そのいずれもが当時の彼らの勢いに満ちており、“ガンジー”、“Toys”、“28歳”、“OUR LIFE”、そしてデビュー曲 “パヤパヤ” など身上であるスカ・パンク曲はもちろん、“CARNIVAL”、“BANANA TRIP” 等でワールド・ミュージック的な感覚が見られることは特筆すべき点。さらに “パーティ” 以降3曲の上田現作品では人間という生き物の裏側を描くようなシュールさが展開されており、このバンドのディープな部分を体感できる。また、ハードコア・パンク的な “昭和生まれ”、この頃からライヴのクライマックスに定着していた “Magic Blue Case” の破壊力はすさまじいかぎり。THE THRILL からホーン2名を招いたアフロ・ファンク的な “KU・MA・MO・TO” の混沌としたエネルギーは、彼らにふさわしいエンディングだ。フィッシュボーンをはじめとしたタテ乗り系のミクスチャー・バンドとの近似が語られることが多かったレピッシュの真価が堪能できる作品。
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