Faust C.D. - EP

Faust C.D. - EP

人呼んで"東京のストゥ-ジズ"。バンド名は、男娼役の美輪明宏が主演、寺山修司が演出した天井桟敷の舞台「毛皮のマリー」(1967年初演)からとったもの。イメージとしては、60年代後半から70年代にかけてのローリング・ストーンズ、あるいはTレックス、そしてニューヨーク・ドールズ…。グラマラスでデカダンな危険度たっぷりの、じつにダイナミックなロック・バンドである。ヴォーカルの志磨遼平を中心に、03年に東京で結成。ライヴ中心の活動を続けながら、07年の2ndアルバム「マイ・ネーム・イズ・ロマンス」の段階で相当な話題を集めるまでに至った。しかし彼らはその録音完了の数日後に再び制作に突入、次にはわずか5ヵ月という短いインターバルで本作を発表。ポップな側面を見せた前作に対し、悪魔と契約を交わしたドイツの錬金術師ファウストを連想させるタイトルが表現するように、本作「Faust C.D.」の世界はドロドロとした強烈なもの。マーク・ボランを思わせる志磨の歌声は妖艶きわまりなく、それを盛り立てるバンドのケイオスティックなサウンドは凶暴かつ破壊的。かと思えば"ハートブレイクマン"ではメロディアスな歌で内省的な側面をのぞかせる。往年のロック感を継承するロックンロール・バンドが21世紀に突如として現れた事実には驚くが、圧倒的なライヴ・パフォーマンスを経験すれば、彼らがフェイクではないことがわかるだろう。

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