Hunting!!!!

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ザ・ピロウズの山中さわお、GLAY の JIRO、ストレイテナーのナカヤマシンペイから成る THE PREDATORS。となるとどんなスーパー・バンドかと期待してしまうが、音自体は三者それぞれが属するどのバンドよりも徹底的に軽やかでストレート、そして理屈抜きにポップ。そもそものこのバンドは、かねてから交流のあった山中と JIRO が言わば遊びの延長のような感覚でスタートさせたもので、最初の位置づけからして全員にとってのサイド・プロジェクトなのだ。2005年のこの1stアルバムには、ふたりがともに好きなニルヴァーナへの憧れと、カート・コバーンが愛し、カバーもしたアノラック・バンドのヴァセリンズに通じるポップな軽妙さがある。それだけにグランジ~ギター・ポップのカラーが見えるのはもちろんのこと、気がつけば "爆音ドロップ" のようにラモーンズ的な明快なパンク感も搭載。こうした微笑ましくなるほどの洋楽ロック・ファン意識こそがこの THE PREDATORS の醍醐味と言えよう。ピロウズでもおなじみの吉田仁がバンドとともに共同プロデュースした全7曲は、いい意味での気楽さがありながらも、スピーディーに駆け抜けていく聴き応えが素晴らしい。メンバーが真剣に楽しんでいる様子を、聴く側も純粋に楽しみたい。

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