ELEVEN FIRE CRACKERS

ELEVEN FIRE CRACKERS

名実ともに日本で最高の人気を誇るメロディック・パンク・バンドとなった彼らが、その絶頂期の2006年に放った通算5枚目のアルバム。前作「RIOT ON THE FRILL」はバンドにとってのブレイク作だったが、メンバーはそれ以降の急速な状況の変化について戸惑いや不安を覚えたこともあったという。そこからの方向性はシングル曲の "SALAMANDER" のハードなアタック感が予告していたということなのか、今作は苦みに満ちた感触も含んでいる。とくにフロントマンの細美武士が激しくもがき思考しているさまは、いくつかの歌詞のメッセージやヴォーカルの表現に表れ、これを結実させようというバンドの意志は相当だったようで、そのためにレコーディングの現場は苛烈を極めたとのこと。そしてそんな苦闘の結果としての本作は、じつにエモーショナルでハイ・クオリティの完成形となっている。リリース当初は、以前のキャッチーさや疾走感を求める向きからの微妙な反応もあったが、逆に時間とともにバンドの訴えたいことを真摯に受け止めるファンが増えて行き、結果、エルレガーデンの存在意義を大きくアピールした重厚なロックアルバムとなった。「この先にあるもの」を追求してたどりついた11個の叫びがここにある。

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