歴代のSF映画へのオマージュをさまざまな形の電子音楽を用いてつづった、軽妙なシーケンスフレーズが心地良い作品。使用楽器は、お馴染みのアナログシンセProphet-5に、登場して間もないデジタルシンセDX-7、サンプラーのEmulator IIなど。また、Linn Drumや細野のお気に入りであったTR-808などのドラムマシンが繰り出すビートと音の太さには目を見張るものがあり、"Body Snatchers"などで多用されている32ビートは暴力的なまでに美しい。また、自身が影響を与えたアフリカ・バンバータらオールドスクールヒップホップへの返答ともいえる名曲"Alternative 3"ではイギリスで製作され話題を集めたモキュメンタリー「第三の選択」をモチーフに、その後のテクノ／アシッドハウスへ通じるサウンドを編み上げている。