全世界で90万枚以上のセールスを記録し、名実共に世界中にその名を知らしめることとなった前作 「エンパイア」 から3年という月日を経て発表された、バンドにとって3作目となるアルバム。 「ホドロフスキーの『ホーリー・マウンテン』にインスパイアされた想像上のサウンドトラック」 とメンバーのサージ・ピッツオーノが語るとおり、コンセプトアルバムとまではいかずとも、そのサウンドテクスチャーはアルバム1枚をとおして限られた色で彩られている。そしてそのサウンドテクスチャーに今回欠かせなかったのが、クール・キースやゴリラズなどの仕事で知られるダン・ジ・オートメイターだ。本作においては、バンドは一度完成した音源を彼の手に委ねた。エディットを施したギターと壮大なブレイクビーツが融合した "Underdog" で幕を開ける本作は、ドラムンベース的ブレイクビーツがときにノイを彷彿とさせもする "Swarfiga" 、往年の壮大なロックンロールを現代にヴァージョンアップさせた "Fast Fuse" など、そのシーケンスでトリートメントされた肌触りは、ファーストアルバムで顕著だったジャスト感と、セカンドアルバムで見せた奔放さを掛け合わせたような姿をとっている。ちなみに、 「West Rider Pauper Lunatic Asylum」 なるアルバムタイトルは、19世紀のイギリスはウエストヨークシャーにあった精神病院の名前から取られている。
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