Stompin' On DOWN BEAT ALLEY

Stompin' On DOWN BEAT ALLEY

ヨーロッパツアーの成功、そして、田島貴男、チバユウスケ、奥田民生といったゲストヴォーカルを迎えたフィーチュアリングシリーズのシングル連続リリースや、2年にわたるサポート期間を経たうえでのドラマー、茂木欣一の正式加入など、取り巻く環境が目まぐるしく変わる中でリリースされたバンドにとって通算9枚目にあたるアルバムが本作。田島を迎えるにはこれ以上のものはないであろう哀愁漂うマイナーチューン"めくれたオレンジ"と、すでにクラシックの風格さえ漂う奥田民生を迎えた"美しく燃える森"は、ベース担当の川上つよしのペンによるもの。チバユウスケを念頭に書かれたとしか思えない、こちらもマイナー調の昭和歌謡"カナリヤ鳴く空"はトランペットのNARGOが作曲。本作においては、いずれもヒットを記録した上記3曲のシングルに目が行きがちだが、インストゥルメンタルバンドとしての彼らも相変わらず強力だ。オフビートの解釈が限界に近いBPMでかっ飛ばす"(WE KNOW IT’S)ALL or NOTHING"で華々しく幕を開け、グルーヴィーなオルガンとシンガロングなコーラスが痛快な"DOWN BEAT STOMP"、マイナー調ハードボイルドチューン"SKULL COLLECTOR"、南国風味のエキゾチューン"CALL FROM RIO"など、本場のスカが持つマナーを踏襲した上で彼ら独自のオリジナルに仕上げていく技は、この時点で15年を越すキャリアを持つ彼ら以外には獲得しえないものである。

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