2000年代以降のヒップホップ・シーンを代表するトラック・メーカー / プロデューサーとして高い人気を誇るシーン屈指のワーカホリック、Madlib が the Beat Konducta 名義で2006年にリリースし始めたコンセプチュアルなインストゥルメンタル・シリーズの作品。2009年にリリースされた本作は the World Famous Beat Junkies の J Rocc をフィーチャーしていて、2006年に惜しまれながら他界した J Dilla に捧げられている。J Dilla と Madlib といえば、共に2000年以降のシーンを代表するプロデューサーであり、2003年には Jaylib 名義でコラボレーション・アルバム「Champion Sound」をリリースしている間柄。Madlib が J Dilla の不慮の死を最も悲しんだ1人であることは容易に想像ができる。ここに収録されている全40トラックは、そんな彼だからこそ作れるトラックであり、同時に、ある意味では極めて J Dilla マナーでもあると言える骨太でソウルフルなヒップホップ・サウンド。あらためて2人の絆の強さを感じさせる極上のトラック集だ。