1995年にデビューを果たしたシンガーソングライターのBONNIE PINKは、トレードマークの赤く染めた髪とともに、オルタナティブロックとソウル、R&Bのクロスオーバーサウンドで鮮烈な印象をもたらした。カーディガンズを世界的成功に導いたスウェディッシュポップの立役者、トーレ・ヨハンソンをプロデューサーに迎えた1997年のセカンドアルバム『Heaven's Kitchen』でブレイク。その後、2年の活動休止期間を経て、エルヴィス・コステロやクラウデッド・ハウスらのプロデュースを手掛けたミッチェル・フロームを迎え、ロサンゼルスで制作した2000年のアルバム『Let go』とともに活動を再開。滋味深い音像の下、フォーキーかつメロウな歌心が花開いた。2006年にはトーレ・ヨハンソンの門下生であるスウェーデンのプロデューサーチーム、Burning Chickenと作り上げたフレッシュなR&Bポップ「A Perfect Sky」が大ヒットを記録。第57回NHK紅白歌合戦初出場へと導き、新たな代表曲となった。オリジナルアルバムは2012年の『Chasing Hope』以降リリースされていないが、tofubeatsやNight Tempoとコラボレーションを行い、話題を呼んだ。海外を視野に洗練を重ねてきた音楽世界は、世代を超えて愛されている。