デヴィッド・ボウイ

デヴィッド・ボウイ

先行リリース

必聴アルバム

  • Blackstar
  • Scary Monsters (And Super Creeps) [2017 Remaster]
  • "Heroes" (2017 Remaster)
  • Low (2017 Remaster)
  • Station to Station (2016 Remaster)

デヴィッド・ボウイについて

デヴィッド・ボウイはZiggy Stardust(ジギー・スターダスト)絶頂期のインタビューで、自分は常に他の何かの媒体だという感覚があり、それが一体何なのかはよく分からないと語っていた。ジギーという名の華やかなエイリアン、1970年代後半の気難しい実存主義者、1980年代の洗練されたポップスターなど、次々と装いを変えてきたあらゆる時代においても、彼は独自のやり方で驚くべき一貫性を保ち、その時代におけるカルチャーのバロメーターになると同時にその先の未来までもちらつかせた。ジェンダーの流動性、ロックとエレクトロニックミュージックの混合、インターネットの改革の力といった分野において、ボウイは正確な意味での先駆者ではなかったが、常にいち早くそれらを取り入れ、スタイリッシュに分かりやすく刺激的で、そして何より実現可能な方法で、メインストリームのカルチャーに挑発的なアイデアをもたらす革新的な存在だった。1947年生まれでロンドンの郊外で育ったボウイ(本名デヴィッド・ロバート・ジョーンズ)は、リトル・リチャードを聴いてロックンロールに目覚めた。自らの創作基盤を見いだすまでに少々時間がかかったが(「ラフィング・ノーム」は心して聴くように)、20代前半にはイギリスのポップシーンにおいて強い影響力を持つようになり、孤独(「スペース・オディティ」)やアイデンティティ(「Changes」)、フューチャリズム(「Life On Mars?」)といったテーマを掘り下げていく一方で、マイムから歌舞伎や前衛演劇まであらゆるジャンルを取り入れたパフォーマンスのスタイルを築き上げた。そうした視覚的アイデンティティの感覚は、彼のキャリアの最後まで失われることがなかった。30年もの間、ボウイはほぼ1年おきにアルバムを出し続け、1977年の『Low』をはじめとする通称ベルリン3部作では冷ややかでエレクトロニックなオルタナティブ・ロックを、初期のMTVでヒットした『Let’s Dance』(1983年)や『Tonight』(1984年)ではポップ性を探求し、ボウイを中心に1988年に結成されたTin Machineバンド時代はノイジーなサウンドへと回帰、そして『Outside』や『Earthling』など1990年代のアルバムでは疑似インダストリアルサウンドを追求していた。人目を引く多作なアーティストでありながらも、キャリアを重ねるにつれてますます謎めいていった彼は、ポップミュージックの果てにいる気高くストイックな存在だった。最後の2作となった2013年の『The Next Day』と2016年の『Blackstar』(彼が亡くなる2日前にリリースされた)は、ボウイの作品の中でも特に壮大かつ飾り気のないアルバムだった。最後に制作された楽曲「No Plan」のミュージックビデオは彼の死後、70歳の誕生日にあたる日にリリースされた。そのビデオの中にボウイは現われず、少なくとも動く姿は見せない。その代わり、寂れた電器店のショーウインドーに並んだテレビに彼の静止画が映し出される。ビデオが終わる寸前のわずか数秒間、少しぼやけて見える彼は、もはや人間ではなく、スクリーンに固定されたイメージなのだ。

出身地
London, England
生年月日
1947年1月8日
ジャンル
ロック

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ヨーロッパ

ラテンアメリカ、カリブ海地域

米国およびカナダ