陸軍残虐物語
犬丸弥七という農村出身の中年新兵。お国のために尽くすという純朴な気持ちで「乾第4491部隊」に入隊する。が、生来鈍な性格のため、いつもいじめられる。特に班長の亀岡軍曹は、何かと鉄拳を見舞った。要領のいい同期の矢崎二等兵は亀岡に取りいり、幹候受験のために小器用に立ち回る。ただ、犬丸より若い鈴木一等兵はそれを苦々しく思い「マンジュウ事件」で矢崎を殴る。矢崎は、鈴木の銃の撃茎という重要な部分を便所に捨て、犬丸に罪をなすりつけた。汚物のなかで、鈴木と犬丸は不思議な友情を感じあう。折も折、亀岡は犬丸の妻のウメが面会に来たとき犯した。偶然目撃した鈴木は犬丸に告げ上官に訴えたが、かえって上官侮辱を問われる。ウメだけが生き甲斐の犬丸は亀岡を殺して脱走するが・・・
出演 中山昭二、江原真一郎、三国連太郎
監督 佐藤純彌