前作『フェイクファー』から2年と約4か月、EPやシングルベストを挟んだインターバル後に登場した本作は、新しい彼らの像を提示する衝撃作となった。その象徴が先行してシングルリリースされた「放浪カモメはどこまでも」と「メモリーズ・カスタム」は、どちらの曲も激しく疾走するギターサウンド。ザ・ポリスを彷彿とさせるほどポリリズミックな「8823」では﨑山龍男が達者なドラミングを聴かせるなど、過去の自分たちから解き放たれたアレンジが冴え渡る。共同プロデュースは石田ショーキチで、三輪テツヤが書いたインストの「宇宙虫」のアレンジはその石田が率いるSCUDELIA ELECTROが担当。同曲や官能性が漂う「甘い手」など浮遊感が表現された楽曲には、ロックバンドとしての姿が浮かび上がっている。ふくよかなのにソリッドな音質はLA録音の成果。バンドとして振り切れた一作である。
その他のバージョン
- 14曲
- 2023年
- 2019年
- 2023年
- 1995年
- 2016年
他のおすすめ
- Various Artists
- ゲスの極み乙女
- Cocco
- cero
- 相対性理論
- ゲスの極み乙女
- Every Little Thing