#4

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最初から最後まですさまじい音の塊が轟く、2005年のデビューアルバム。その3年前に結成された凛として時雨は、シーンに登場した当初から異色の存在感を放っていた。ハイテンションで、しかも甲高い声で叫ぶTKと345のツインヴォーカル。ピエール中野の超絶なドラミングと共に激しくぶつかり合うアンサンブルは、先読み不能なほど奇妙でアブノーマルだ。それに加え、耳に残るメロディが多い点も幾多のポストロック系のバンドとは一線を画している。結成前から作られていたという"鮮やかな殺人"、激烈な"テレキャスターの真実"や"Sadistic Summer"、内省的な描写が壮絶なスローナンバー"傍観"は、この時期の重要作。後の完成度を思うと3人の荒々しさがまだ先走っていた時期で、まさに初期衝動がうごめいている。

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