アーケイド・ファイアと並び2000年代のカナダ産インディーロックをけん引するグループのセカンドアルバム。Kevin DrewとBrendan Canningを中心に、実に11人という大所帯で臨んだ本作は、アンビエント～ポストロックにくくられた前作「Feel Good Lost」から一転、大きくスケールアップしたモダンでパワフルなロックアルバムとなった。ポストロック譲りのタイトなリズムワークに、イギリスのニューウェイブを彷彿とさせる陰りのあるメロディとハードボイルドな歌声を同居させた"Stars and Sons"、リリカルな"Looks Just Like the Sun"、加工した女声と素朴なバンジョーがゆっくりと車窓を流れる"Anthems for a Seventeen-Year-Old Girl"など、各楽曲に込められた曲想の豊かさも、本プロジェクトの風通しの良さを伝えている。