常にヒップホップの新しいサウンドを聴かせてくれるトラヴィス・スコットが放つサードアルバム。地元、ヒューストンにかつて実在した同名の遊園地をテーマに、めくるめくトラヴィス・ワールドが展開される。全曲が絶妙に混ざりつながり合い、一つの壮大なサウンドスケープを実現しており、アーティストとしてのトラヴィスの成長を十二分に感じさせる。中でもドレイクを迎えた「SICKO MODE」は途中で切り替わる大胆なビートも含め、現代ヒップホップ史に名を刻むほどの注目曲。「YOSEMITE」でのGunna、「CAN’T SAY」でのドン・トリヴァーら次世代アーティストの個性も光る楽曲も並ぶ。「STOP TRYING TO BE GOD」はジェイムス・ブレイクやPhilip Bailey、キッド・カディといったアーティストが集った異色のコラボレーションとなった。また、サウスヒップホップの名曲などをサンプリングした「5% TINT」や「NO BYSTANDERS」といった彼のルーツを色濃く反映した楽曲もスパイスとなって、アルバムに味わい深さを与えている。