1990年初頭からLAを中心としたアメリカ西海岸のアンダーグラウンド・ヒップホップ・シーンを牽引してきたターンテーブリスト・クルー、The World Famous Beat Junkies のオリジナル・メンバーとして知られる J Rocc。彼が約30年におよぶキャリアの中で初めて制作したソロ名義のアーティスト・アルバム。全篇インストゥルメンタルの作品だが、DJの作品に多いミックステープ的なアプローチやビート / トラック集でもなく、また、ターンテーブリストの作品にありがちなスクラッチ・スキルを全面に押し出したスクラッチ・アルバムでもない、あくまでも1人のプロデューサー / トラックメーカーとして、全篇を通して聴くことのできるインストゥルメンタル・ヒップホップ・アルバムに仕上げられているのが特徴だ。ソウル・ミュージックやファンク、ジャズ、ブラジル音楽など、さまざまな要素を随所にちりばめたファンキーなトラックは、長年、トップDJとしてシーンの最前線で活躍し続け、ヒップホップ・ビートを知り尽くした J Rocc ならではのもので、彼のアーティスト性が凝縮された1作と言える。
J Roccのその他の作品
- Cléon & Suspect
- Freddie Gibbs & マッドリブ
- KVBeats
- OH NO
- Red Astaire
- DJフォーマット