ドビュッシー:交響詩「海」

ドビュッシー:交響詩「海」

フランスの作曲家ドビュッシーの『海』は、打ち寄せる波、飛び散る水しぶき、そして海に映る夜明けの日の光といった海の情景を交響詩として表現したもので、作曲から100年以上が過ぎた今もリスナーを魅了し続けている。若き日に海辺で過ごした休暇の日々の印象や、海を描いた絵画や小説などがインスピレーションになっているとも言われるが、実際のところほとんどの部分の作曲は海から離れたパリやブルゴーニュで行われ、最終的にはイギリスの南海岸にあるイーストボーンに足を運んで完成させたとも言われている。イギリスの名指揮者サイモン・ラトルとベルリン・フィルハーモニー管弦楽団によるライブ音源は、ラトルがオーケストラから引き出す音とテクスチャの多彩さが印象的なものとなっている。そしてアルバムの冒頭を飾る「牧神の午後への前奏曲」ではエマニュエル・パユのフルートがまどろむ牧神を見事に描き出し、ラストにはColin Matthewsがピアノのための『3つの前奏曲』を豊かなイマジネーションと絶妙なセンスでアレンジした管弦楽版が配置されている。

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