スワヒリ語で “花” と “殺す” を意味するという名前を持ち、その名の通り花と棘を併せ持つようなパワフルで個性的な歌声を聴かせる女性シンガー・ソングライター、UA が2009年にリリースした自身8枚目となるアルバム。リトル・クリチャーズや半野善弘、朝本浩文、細野晴臣といった一癖も二癖もあるゲスト・ミュージシャンを迎えて制作されたアルバムで、タイトルの「ATTA」とは、生まれたばかりの赤ん坊が発した言葉から付けられ、“驚きの音” を意味するという。第二子の妊娠、出産や、新たな生活サイクルの中から生まれた楽曲は、生楽器を主体としながらエレクトロニカのような響きを持ち、民族音楽的なポリリズムを感じさせながらアンビエントのようでもあり、実験的でありながら、どこか子守唄のようでもあるというとてもユニークな仕上がり。壮大で、ディープで、エキゾチックで、アーシーで。そして、彼女の発する声と言葉は、時に優しく、時に乱暴に、聴く者の鼓膜と脳とハートを振動させる、UA ならではの “驚き” にあふれた作品だ。
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