今が21世紀であることを忘れさせるほどの"本物の匂い"を持つファンク・バンド The New Mastersounds。イギリスのリーズで1999年に結成。ディープ・ファンク・シーンの大師匠 Keb Darge に見い出され、彼のレーベルから1stアルバム「Keb Darge Presents」をリリースし注目を浴びた。メンバーは、ギターの Eddie Roberts を中心とした4人組。クラブでのパフォーマンスで培ったスキルとセンスは圧倒的で、聴きながらいつの間にかファンキーなグルーブに体を委ねてしまい、その実力は折り紙つき。本作は彼らの5thアルバム。まずはお得意のインスト・チューン "Hole in the Bag" は名刺代わりの1曲。ミーターズを思い起こさせるようなタイトなビート、サウンドが彼らの音楽性を見事に凝縮している。またBaby Charles の女性シンンガー Dionne Charles が “I Mean It So” 、 “Looking for an Answer” 、 “All We Can Do” 、 “King Comformer” の4曲でファンキーな歌声を披露し、曲をさらにヒートアップさせている。ワウギターやオルガンの音色、強弱、どれをとってもジャムでの経験に裏打ちされた本物志向が伝わってくる。70年代ファンクだけにとどまらず、ソウル、ジャズの正統派継承バンドのアルバムだ。