1980年代から活躍していたニューエスト・モデルとメスカリン・ドライヴという、強烈な個性の2バンドが同時に解散し、合体、パワーアップするカタチで1993年に結成されたミクスチャー・ロック・バンド、ソウル・フラワー・ユニオン。本作は通算8枚目のアルバムで、スタジオ・レコーディングの作品としては約4年ぶりのアルバムとして2005年にリリースされた。パワフルなライブ・パフォーマンスに裏打ちされた骨太なロック・サウンドをベースにしながらも、世界中のさまざまな音楽の影響を貪欲なまでに吸収、消化し、オリジナルな民俗音楽としてラウドに吐き出す。メッセージ性が強く、辛辣かつパワフルでありながら、どこかユーモラスでもある独特なリリックと相まって繰り広げる約70分の濃密なロックンロール・ショーはとてもブルージーで、この上なくソウルフル。ソウル・フラワー・ユニオンの世界観が1つの完成形を見たと思えるほどの完成度を誇る大作に仕上がっている。