満開の花を咲かせようとしている4人の姿が収められた、会心のアルバム。リード曲の「CRAZY」はバンドメンバーが敬愛するTHE BAWDIESのROYをフィーチャーしたオルタナ感満載のガレージナンバー。以後、ポップなパンクチューンの「HEARTBEAT」、サッカーの応援歌のようなイントロからハードに疾走する「FIREBALL」、センチメンタルな感情を捉えた「STEADY」と、“新生TENDOUJI”を示すハイブリッドな楽曲が並ぶ。『MAD CITY』以来、4年ぶり2作目のフルアルバムとなる本作は、プロデューサーの片寄明人（GREAT3）に加え、skillkillsのスグルスキル（GuruConnect）、弘中聡らが参加し、バンドの多彩なアイデアを体現している。シンセサイザーの響きも特徴的な「YEAH-SONG」はその最たるものだろう。今作に至るまで、精力的なライブ活動で演奏の一体感を高めてきた事実も作品からうかがえる。また英語詞にはネガティブな状況からなんとか前を向いていこうとする意志が表れ、それが自由度を増したサウンドと相まった歌は実に力強く、エモーショナルに響く。20代後半でこのバンドを始め、そこから徐々に進化を遂げてきた彼らの努力が豊かに結実している。