新しい果実

新しい果実

この上なく濃密で、GRAPEVINEらしさに満ちた、通算17作目のアルバム。セルフプロデュース作であり、ベースに金戸覚、キーボードに高野勲とおなじみのメンバーを迎えて録音された。田中和将のボーカルと隙間のあるサウンドがソウルフルな「ねずみ浄土」、ファンキーな感覚がポップに結実する「目覚ましはいつも鳴りやまない」など、バンドの一体感が高まった充実の演奏に。また、1990年代のオルタナティブロックを現代的に発展させた「Gifted」や「阿」も、百戦錬磨の彼らならではのタフな仕上がりだ。歌詞の面では、光を描くことで対極にある闇を浮かび上がらせる「Gifted」、聖書をモチーフにした「リヴァイアサン」など、寓話的な表現が現代の人間たちを示唆しており、その皮肉やウィットの底には怒りや反骨心が潜んでいる。そして暗がりの中のフルーツを描いたジャケットは、そうしたものすべてを包括しているようにも感じられる。

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