シンガーからアーティストへ、表現者として、一人の人間として大きく変化していく中での気付きをテーマにしたサードアルバム。前作『Versus the night』で自身の弱さを認め、自分と向き合い始めたyama。今回は多くの楽曲で作詞／作曲に関わり、その繊細な内面を吐露している。仮面の下の表情をのぞかせる「偽顔」、迷いを振り切るように歌う「灰炎」、自分を真摯（しんし）に見つめ直す「パレットは透明」、アコースティックギターだけをバックにありのままの感情をさらけ出す「陽だまり」。多くの葛藤や挫折がありながらも、音楽の道をひた走るyamaの覚悟に満ちた歌が胸を熱くする。くじら、こめだわら、cinema staffの三島想平ら、多彩な他アーティストからの提供曲もそろい、歌の表現力もますます高めている。yamaはファーストアルバムから本作までを“モラトリアム3部作”と位置付け、本作をその最終作品とし、また新たな道を歩み出す。