DIGITAL PARANOIA 2052

DIGITAL PARANOIA 2052

音楽シーンの多方面から注目を集めてきた彼らのメジャーファーストアルバムは、このバンドの本領である野心的なアプローチが全面に出た仕上がりとなった。中心人物のaviel kaei(Vo)によるSNSへの投稿によれば、本作は「他人の生活の表面上だけを見て妬み妬まれる幸せな世の中、物事の本質を知ろうとする能力を失ってしまった人達」を表現し、複雑化した現代社会でさまよう人々の心理を描いている。生のバンドサウンドとオートチューンや打ち込みを駆使したデジタルサウンドとの融合は有機的に推し進められ、ボーダーレスな音の世界はいっそう進化。ラッパーのCYPRUS、UKのポップパンクバンドBeauty School Dropout、US西海岸のポストハードコアバンドThousand Belowといった多彩なゲストとのコラボレーションが、このバンドの表現をよりダイナミックなものにしている。中でも「digital paranoia.」に込められた現代人に対する批評性はレディオヘッドやピンク・フロイドの音楽に通じるものがあり、aviel kaeiという異才の鋭い視線が表出した本作のラストにふさわしい。CVLTEの特異な存在感が集約された一作。

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