コロナ禍の特殊な環境下で制作された前作『ゴーストアルバム』から約3年の歳月を経て、奔放なクリエイティビティを際限なく解き放った5作目のフルアルバム。ピアノの美しい響きと不穏なムードが一体となったインストゥルメンタル「(((shiki-soku-ze-kuu)))」をイントロダクションに、聖歌隊をフィーチャーした「愛憎しい」の圧倒的な高揚感と共に幕開ける本作。心の琴線に触れる圧倒的なメロディセンスと、それを絶妙なさじ加減で壊し、補強する発想の多彩さが奇跡的なバランスで共存。日常と非日常を行き来する歌詞も相まって、ジャンルや既成概念を軽々と超える楽曲の広がりや、色彩の豊かさに唯一無二のサイケデリアが宿っている。キャッチーなボーカルハーモニーとエフェクトの効いたギターが一体となった「ドライブ・マイ・イデア」や、ストイックなグルーヴ上で多彩なアイデアが現れては消える「NEHAN」、ヒップホップマナーのビートループを下敷きにした「Booorn!!」、二胡をフィーチャーしたオリエンタルポップ「今世紀最大の夢」など、全19曲にわたって奇想天外なサウンドトリップが繰り広げられている。