冒頭からブラジリアンミュージックへの憧憬(しょうけい)が感じ取れる通算9枚目のアルバム。ゴージャスなストリングスをまとって生き生きと歌声を羽ばたかせていく"pool"を聴くと、新しい曲想を得て新境地に足を踏み入れた槇原敬之の姿が目に浮かぶよう。まさに水を得た魚のようなフレッシュなアルバムで、アルゼンチンタンゴとバロック音楽を足したような"Hungry Spider"、中華風のメロディが染み込む"Star Ferry"、さらにオリエンタルなAOR曲"Cicada"など、全編にわたって"ここではないどこか"への目配せを感じる淡い夏の夜のような作品。また、本作は彼の音楽的射程が、J-Popはもちろん、欧米の音楽だけにも限られないことの大きな証でもある。その音楽的才能に舌を巻く。
その他のバージョン
- 14曲
- 1992年
- 2004年
- 2014年
- 2012年
- 2021年
- 2019年
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