1967年の暮れにリリースされた本作はアルバムカバーの相似性から、ビートルズの「Sgt. Pepper’s Lonely Hearts Club Band」を引き合いにして語られがちだが、むしろ初期ピンク・フロイドに通じる万華鏡のようなサウンドを放っている。時代を超えた名曲"She’s a Rainbow"は別格として、Bill Wymanのシュールな歌声が虚ろに反響する"In Another Land"、ミック・ジャガーが麻薬事件で収監中に歌詞を書きつづったという"2000 Light Years from Home"、電気ダルシマーとタブラのインタープレイに耳を奪われる"Gomper"などには捨てがたい魅力がある。サイケデリックの渦流に嬉々として身を投じたブライアン・ジョーンズの創造性が顕著な秀作といえる。
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