イギリスのバーミンガムで結成されたレゲエポップグループ、UB40に初のUKチャート1位をもたらした本作は、彼らにとって初の全曲カバーアルバムでもあった。ボブ・マーリーからジミー・クリフまで、お気に入りのクラシックナンバーを集めた作品だからこそ、彼らのレゲエに対する愛情とリスペクトがストレートに発揮されたポップアルバムになったのだろう。ただし、UB40の最大のヒット曲の一つである「Red Red Wine」のオリジナルはアメリカのポップ歌手ニール・ダイアモンドのもので、原曲はレゲエチューンではなかったのが面白い。UB40が1970年代後半のポストパンクやスカ、2トーンのムーブメントから登場したワーキングクラスの怒れる若者たちだったことを思えば、全編にわたってゆったりと時が流れるこのサウンドスケープは驚くべき変化でもある。結果、本作の夏の日差しが似合う温かなメロディとチアフルなバックビートは、ジャンルの枠を超え、イージーリスニングとして幅広いリスナーに愛されることになった。
ミュージックビデオ
- 1993年
- 2024年
- 1989年
- 2019年
- 2000年
- 2009年
- ジミー・クリフ
- Spawnbreezie
- コッチ
- Various Artists
- イエローマン
- Nesian N.I.N.E.