1975年にリリースされたブライアン・イーノのサードソロアルバム。後の「Before and After Science」と並ぶ人気アルバムの一つで、本作発表前に彼が発想したアンビエントミュージックの萌芽を、随所に散りばめられたインストゥルメンタル曲からも感じられるだろう。フィル・コリンズ、パーシー・ジョーンズ、ロバート・フリップと、彼の初期作品に欠かせないメンバーのサポートにも恵まれ、ヴォーカル曲も感情を抑えた歌い口に静かな詩情が宿る。"St.Elmo's Fire"、"I'll Come Running"といった知的なポップ曲、ミニマルな"Golden Hours"、ロバート・フリップのギターが背景をたなびく"Everything Merges With the Night"といった歌曲が絶妙なアクセントとなっている。ポップからプログレッシブロックとアンビエントをつなぐ橋渡しのような重要作といえるだろう。
- 2023年
- Apple Music
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