Brahms: The Cello Sonatas

Brahms: The Cello Sonatas

ブラームスは2つのチェロソナタを遺したが、第1番と第2番の間には20年もの隔たりがある。ブラームスがまだ20代の頃に着手した『Cello Sonata No. 1』は、深い思慕にあふれたロマン派らしい雰囲気で始まり、続く第2楽章は非常にリリカルで、そしてフィナーレは、チェロとピアノがより複雑な対位法の中でせめぎ合う、激しいフーガとなっている。『Cello Sonata No. 2』はかなり風変わりな作品で、単刀直入な第1楽章と控えめなアダージョはまったく違う感情を表している。ブラームスは非常に優れたピアニストであっただけでなく、幼いころにチェロを学んでいたので、2つの楽器が対等に響き合うソナタを生み出すことができたのだ。このアルバムは、これらの2作品を収録してグラミー賞に輝いた名作。ここでは、ロシア出身の偉大なチェリスト、ムスティスラフ・ロストロポーヴィチとオーストリア系アメリカ人ピアニストのルドルフ・セルキンが、ブラームスの複雑な感情を描き出した一筋縄ではいかない楽曲を、抑制の効いたバランスの良い解釈で聴かせてくれる。その演奏はまるで、音楽が音楽自身に語りかけるかのようだ。

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