インダストリアル・ミュージックの代表格、Einsturzende Neubauten の1stアルバム。彼らのトレードマークとも言うべきメタル・パーカッションをはじめとする、さまざまな非楽器の音響、つぶやきや叫びといったボイスを前面に押し出したサウンドは、新しい波が急速に押し寄せた1980年代前半においても相当に異質で、当時も、そして今もなお個性的な音楽を愛するリスナーの耳を奪い続けている。特に本作は、その初期衝動をとらえたという点でも人気が高く、ノイズ音楽を聴き始めるならば外すことのできない基本作品として位置づけられている。ドイツ語で “新建造物の崩落” を意味するバンド名そのままに、既存の価値観をぶち壊したパンクすらもぶち壊す、まったく新しい表現の誕生を告げた。本作には、オリジナル・リリース時の13曲に加え、10曲のボーナス・トラックを収録。オリジナル楽曲をダブ・バージョンに仕立てたものなど、発展的創作も楽しめる。