3人組を示す名がついているものの、大橋トリオは大橋好規(よしのり)という男性ひとりによるユニットである。以前は個人名でCMや映画の音楽を制作するなどの活動をしてきた彼が、この名義でデビュー作「PRETAPORTER」を発表したのは07年のこと。続く本アルバムの登場によってその名はより広く知られることとなった。アコースティック・ギターやピアノなどのアナログ楽器と、ややスモーキーなヴォーカルによる歌のマッチングが素敵な作品だ。もともと大橋は幼少期から多くの楽器に触れ、サウンドにはポップスやフォーク、ソウルにAORなど多様な指向性が見受けられるが、中核をなすのはやはり小粋でジャジーな空気感である。ほとんどの楽器を演奏してしまうマルチ・プレイヤーとしての資質も見逃せない。日本語と英語が4曲ずつの本作の作詞はすべて他者のペンによるものだが、大橋自身はシンガー・ソングライター系の音楽への関心も高いようで、センシティヴな感情を表現した歌が多い。全体的にしっとりとした、聴き心地のいい音楽でありながら、本人がこれまでに培った音楽の素養と教養、人生経験値も相まって、イメージ豊かな表現が実現している。
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