東京SNG

東京SNG

「今回のアルバムは『香取慎吾、音楽やっていきます』という所信表明。タイトルには、この東京から今の僕がやりたいことを発信する、という思いを込めています」と、香取慎吾はセカンドアルバム『東京SNG』についてApple Musicに語る。まず、前作『20200101』を「ファーストアルバムは何かお祭り的だった」と振り返る。「音楽は大好きだけど、グループじゃなくて一人でアルバムを作るなんて夢のような話だったから、そんなことやらせてもらえるんだ!っていう驚きでいっぱいでした」。それから約2年、まずはジャケットを見てほしい。タキシードを着こなし、シックな魅力を漂わせた香取慎吾が、2022年のニューモードを伝えている。進化を続ける香取慎吾の魅力を凝縮した11曲のジャズナンバーが並ぶ本作。タイトルの「SNG」には、“SING”と“SONG”、彼の名である“SHINGO”、さらにジャズ用語“SWING”の意味も含まれている。なぜ今回ジャズを選んだのか、その理由を彼はこう語る。「応援してくれるみなさんに、僕の変化と挑戦を楽しんでいただきたくて。前作はデジタルな音が多かったから、そこから変わろうと思って、行き着いたのがジャズでした。僕は普段いろんなジャンルの音楽を聴くんですけど、ジャズは少し年を重ねてから聴くことが多くなりましたね。『えっ、ジャズ? 慎吾ちゃんどういうこと?』っていう驚きを楽しんでもらえたらと思います」今回、香取慎吾の大胆な変化に手を貸したのが、多彩な共作/共演者たちだ。参加したのは、ZAZEN BOYSの向井秀徳、H ZETTRIO、WONK、ヒグチアイ、田島貴男(Original Love)、新しい学校のリーダーズほか豪華な顔ぶれ。彼らの才能に魅了された香取自身がオファーしていった。ともすれば圧倒されそうなほど個性豊かなアーティストがそろっているが、その真ん中にひときわ強い個性を放つエンターテイナー、香取慎吾がいる。「僕は小学生のころからエンターテインメントの世界しか知らないから、ここでしか生きられない生き物なんです」と彼は言う。「そして僕にとってエンターテインメントというのは、自分だけがやりたいことをやってもかなわないもの。聴いてくださるみなさんがいて、聴いてくれる回数が増えれば増えるほど、一つ一つの楽曲が完成していくと思う。僕にはそれがとても大事なことです」。香取慎吾の新境地を切り開く本作より、以下、彼にいくつかの曲を解説してもらおう。東京SNGZAZEN BOYSの向井秀徳さんに作詞をお願いしたら、「歌詞は書けるか分かりません。言葉を吐き出してみます」という返事をいただいて、かっこいいな!と思いました。それから何度かやり取りをして作っていただいたので、歌詞には僕が東京に抱くイメージが入っています。“肋骨折れたらそのまんま”、そんなこと気付かずにまた起きて仕事に向かうぜ、みたいな(笑)。僕は、東京のせわしなさが好きなんです。いろんなものがひしめき合ってる東京で、必死に埋もれないように前へ突き進んでいたいのかな。こんがらがって (feat. H ZETTRIO)H ZETTRIOさんとのコラボレーション曲。40代になった自分の世代のラブソングを作りたかった。あと最近僕はいろんなSNSをやってるんですけど、新しいものがどんどん増えて、スマホを持つ手がこんがらがっちゃう時があって。そういう混乱と恋愛のもつれが一つになった曲ができないかと思って作りました。ひとりきりのふたり (feat. ヒグチアイ)ヒグチアイさんはずっと気になる存在で、特に「東京にて」という曲が好きです。今回初めてお声がけしたんですけど、初めましてとは思えないくらい、とても楽しく制作できました。歌詞には、僕の思いがそのまま詰まっています。“一笑懸命 テキトーに”というのは僕がずっと言ってきた言葉。一笑懸命に、でもテキトーでいいんだよ、とみんなに伝えながら、それは自分が一番欲しい言葉だったりもして。自分自身も鼓舞する歌になりました。Mack the Knifeジャズのスタンダードを歌いたいなと思って、いろいろ探した中からこの曲にしました。英語の難しさはあるんだけど、発声する上で英語は日本語よりも気持ちよくて、無理がなかった。自分の喉に合ってたのかな。歌詞はなかなかビックリするような内容なので(笑)、気になる方はじっくり見てみてください。東京タワー (feat. 新しい学校のリーダーズ)美空ひばりさんの「東京タワー」はずっと気になる楽曲でした。今回カバーするに当たり、アレンジは僕が長くお付き合いさせていただいてる小西康陽さんにお願いしました。さらに、僕がずっと気になっていたグループ、新しい学校のリーダーズと一緒に歌うこともできて、僕の願ったことがすべてかなって一つになったのがこの曲です。ひばりさんの歌い方はとても魅力的なので、どうしても引っ張られそうになるんだけど、“自分が歌いたい歌い方で”と思いながら歌いました。道しるべ歌詞を書いていただいた劇団ひとりさんは、昔テレビの番組でご一緒しました。しばらく会えずにいたけど、彼の才能が好きで、いつかまたご一緒したいなと思っていて。今回このアルバムを締める曲を誰に書いてもらうか考えた時に、そうだ、こっちからオファーしちゃえばいいんだと思ってお声がけしました。今という時代は新しい価値観に沿ったルールがどんどんできて、ついていくのはなかなか大変ですよね。僕もあっちに行ったりこっちに行ったり必死だから、そんな歌にしたいとお願いして、とっても素敵な歌詞を書いていただきました。

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