さだまさし

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さだまさしについて

人間を、人の心を、そして人生そのものを描くシンガーソングライター、さだまさし。“まっさん”のニックネームで親しまれる彼の長きにわたる足取りを見ると、そんなイメージが立ち上がる。1973年にフォークデュオとしてデビューして以来、喜怒哀楽はもちろんのこと、人の心の触れ合いやドラマチックな出来事も、あるいはドラマも何もない平凡な日常の大切さを、ずっと歌ってきた。その歌に元気や勇気、活力をもらっているファンは無数に存在している。さだというアーティストがいかに並外れているかは、その楽曲を並べるだけでも理解できるだろう。例えば、交通事故被害者の遺族の話を歌った「償い」(1982年)はその重みが身体の底にまで伝わる曲で、実際に、ある裁判官が被告に判決を言い渡す際にこの歌に触れたことが話題になった。昭和時代の男女観も浮かび上がる「関白宣言」は1979年の発表時からたびたび議論を巻き起こしてきたが、この歌の本質はむしろ純愛と人生について歌われている点にあるだろう。強烈な反戦歌の「防人の詩」(1980年)のメッセージも非常に重く、長崎生まれであるさだゆえの思いが込められた作品といえる。また、彼は言葉のみならず、メロディメイカーとしても卓越しており、その最たるものはテレビドラマ『北の国から』のテーマ曲として知られる「北の国から-遙かなる大地より~螢のテーマ」(1982年)だ。インストゥルメンタルでありながらその情感によって多くの人の心を打ち続ける名曲である。この他にも、フォークバンドのグレープ時代にも「精霊流し」(1974年)「無縁坂」(1975年)などの楽曲がヒットを記録している。このように数多くの名曲、佳曲、時には「シラミ騒動」(1984年)などのユニークすぎる曲を出してきたさだは、コンサート活動にも精力的で、その中身は感動や笑いが絶えない充実したもの。そのため、彼のライブ作品は映像も含めて非常に多い。また、トークにも定評があり、過去にはMC部分を抜き出したCDや本、さらにはトーク中心のコンサートもあったほど。このあたりは学生時代に落語研究会に所属し、深夜放送のパーソナリティも務めた話術が下地になっているのだろう。一方では小説家や童話作家としての顔も持ち、中でも小説の『解夏』(2002年)は映画やドラマになるほどの支持を受けた。ただ、若い世代にとってのさだは、どちらかというとテレビに出ている人という印象もあるに違いない。それは彼においては普通のことで、むしろタレント業はもう一つの側面と言ってもおかしくない。そして「Birthday」(1997年)はさだと縁の深い笑福亭鶴瓶の冠番組のテーマ曲である。芸能界や音楽界での交流も幅広く、フォーク出身の同年代である松山千春や谷村新司はもとより、ももいろクローバーZや湘南乃風の若旦那、レキシといったアーティストたちとも良好な関係を築き、幅広い層、幅広いジャンルから慕われている。ただ、すべては人間性のみならず、彼の歌の素晴らしさにあることは言うまでもない。さだまさしの歌は今も昔も、聴かれ、口ずさまれ、愛されているのだ。さまざまな人々の、さまざまな人生の中で。

出身地
Nagasaki
生年月日
1952年4月10日
ジャンル
J-Pop

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