ブルーノ・マーズ

必聴アルバム

  • Unorthodox Jukebox (Deluxe Edition)

アーティストプレイリスト

ブルーノ・マーズについて

ブルーノ・マーズには、プリンスにまつわるこんなエピソードがある。マーズはとある授賞式で、コマーシャル休憩中に会場をぶらぶらしていた。客席はセレブリティであふれかえっていた。すると突然、場の雰囲気が変わり、その場にいる人たちが二手に分かれたかと思うと、そこにプリンスがいたという。「宙を漂っているみたいにね」と、マーズは2016年のApple Musicのインタビューで語った。プリンスはマーズの視線を捉えると、親指を立ててみせた。驚いたマーズも親指を立てて返したという。「それだけ」と、マーズは言った。「それ以上望むことなんてないだろ?」プリンスと親指を立て合う以上のこと? マルチプラチナ認定の楽曲を山ほど抱えるのはどうだろう? 世界中の人々を楽しませられる特権は? もちろん、マーズはその全てを手にしている。しかし、プリンスからのいいね!に勝るものがないのはお分かりいただけるだろう。かつてインスタントラーメンを主食に音楽業界への道を探っていた頃ですら、マーズは単なるソングライターやシンガー、プロデューサーにおさまり切らず、プリンスやマイケル・ジャクソンのように、ステージに立つのと同じくらい、スタジオでもパワフルで完全無欠のポップスターになることを望んでいた。例えば「Uptown Funk」「Locked Out of Heaven」「That’s What I Like」などは、楽しく、多様性に富み、世代を超えて愛されている楽曲だ。マーズは昔ながらのエンターテイナー力を発揮できる人で、その上、生のバンドを従えたシンガーにもなれる。だが同時にヒップホップやR&Bにも精通し、どの優れたポップソングもそうであるように、過去と現在、ブラックミュージックとホワイトミュージックのギャップを埋めることもできる。何よりも彼はレトロなテイストのさじ加減を熟知し、過去を切望するのではなく、過去に想いをはせる術を心得ていた。1985年にホノルルで生まれたマーズ(本名ピーター・ヘルナンデス)は、幼い頃からステージに上がっていた。幼稚園に入る前から、地元のホテルの家族向けショーでエルビス・プレスリーの物真似を披露していたのは有名な話だ(まだ物心つく前、幼いマーズは「Can’t Help Falling In Love」を歌っている途中でそそうをしてジャンプスーツを濡らしてしまったが、身じろぎせずに歌い終えたという)。10代の時に、彼はモータウンレコードとの契約を目指してロサンゼルスに移住。契約したものの鳴かず飛ばずで、マーズはThe Smeezingtonsというプロダクションチームで作曲とプロデュース活動を続け、そこで才能を見いだされる。そして2010年、デビューアルバム『Doo-Wops & Hooligans』を発表。2012年に『Unorthodox Jukebox』を出す頃には、よりきらびやかなイメージと、多彩なサウンドを携え、レトロなテイストの愛着はひかえめになっていた。80〜90年代のファンク/R&Bに傾倒した2016年の『24K Magic』は、第60回グラミー賞の計6部門で受賞を果たした。自ら完璧主義者を名乗るマーズはまい進し続ける。「トロフィとか『タイム』の表紙とか、そういうのは全部すごいことだし、両親と家族も誇りに思ってくれた」と、彼はApple Musicに語った。「でも、常に自分が望むようにしたいという心の葛藤がある。ファイティングスピリットだね。今でも僕は、もっといい曲が自分の中に眠ってることを証明しようとしてるんだ」

出身地
Honolulu, HI, United States
生年月日
1985年10月8日
ジャンル
ポップ

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