エレーヌ・グリモー

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  • Beethoven: Concerto No. 5 & Piano Sonata No. 28

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エレーヌ・グリモーについて

フランスのピアニスト、エレーヌ・グリモーは、初期においてその早熟ぶりでシーンに衝撃を与え、その後、深い内省に裏打ちされた円熟味あふれる演奏を聴かせるようになった。その進化の軌跡は、彼女がリリースしてきた数多くのアルバムにもよく表れている。 1969年にエクサンプロバンスで生まれたグリモーは、8歳でピアノを習い始めると驚異的なスピードで上達し、13歳でパリ国立高等音楽院に入学する。1985年にはラフマニノフのソロピアノ曲で録音デビューを果たした。デイヴィッド・ジンマン、クルト・マズア、ウラディーミル・アシュケナージといった名指揮者たちと共演した協奏曲も含む初期の録音からは、実に奔放で、時に危険なほど感情を高ぶらせる彼女の気性が感じられる。ベートーヴェンの『ピアノ協奏曲第4番』(1806年)と、後期のピアノソナタの独善的ともいうべき演奏を収録した1999年のアルバムは賛否を分かつものではあるが、その演奏には間違いなく強烈なカリスマ性が宿っている。 これらを含むかなり多くのアルバムをリリースした後の2002年、グリモーはドイツ・グラモフォンと契約した。ここでの彼女は、ベートーヴェンとペルトを中心にした大胆なプログラムによる『Credo』(2003年)や、リストやベルクのソナタを収録した『Resonances』(2010年)など、テーマ性のある作品同士が時空を超えて対話するような、多様なレパートリーをミックスしたアルバムを制作するようになった。また近年では、リスト、ラヴェル、フォーレ、ドビュッシー、武満徹などの作曲家たちが水をテーマに書いた曲の間にニティン・ソウニーによるインタールードが挿入される『ウォーター』(2016年)や、シルヴェストロフ、ショパン、ドビュッシー、サティ、そしてソウニーの楽曲から成る『Memory』(2018年)といった、多くの短い曲を巧みにプログラムすることで、全体を通じて一つのコンセプトを表現するようなアルバムもリリースしている。 年を重ねたエレーヌ・グリモーの演奏は若い頃のように高揚感にあふれたものではないかもしれないが、思慮深さを増し、時に刺激的なものとなっている。

出身地
Aix-en-Provence, France
生年月日
1969年11月7日
ジャンル
クラシック

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