久保田 早紀

エキゾチックな歌の印象が鮮烈なシンガーソングライター、久保田 早紀。デビュー曲「異邦人」（1979年）では当時関心が高まっていた西アジアから南ヨーロッパがイメージされており、そのミステリアスな世界観によって大ヒットする。このように初期作、特に『夢がたり』（1979年）や『サウダーデ』（1980年）などのアルバムにはオリエンタル、あるいやヨーロッパ的な香りが濃く、独自の個性を確立した。やがてミュージシャンの久米大作と結婚した1980年代半ば以降は、久米小百合の名義でクリスチャンとしての音楽活動に移行。それから時は経ったが、彼女が残した異国情緒あふれる歌世界を心に残しているファンは数多い。