Led Zeppelin

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アーティストプレイリスト

Led Zeppelinについて

Led Zeppelin(以下ツェッペリン)がヘヴィメタルを発明したというのは、厳密には正確ではないだろう。ヤードバーズの最後のギタリストだったジミー・ペイジによって1968年に(もともとはThe New Yardbirdsとして)結成された4人組は、ブルースに根差したブリティッシュインベイジョン・サウンドをよりラウドな方向へ持っていこうとする多くのバンドの一つにすぎなかった。しかし、これほどまでに確かなグルーヴ感と華やかさをもって表現できたバンドは他にいなかった。ペイジの手にかかれば、ブルースに根差したリフはギターソロと同様に激しく複雑になる。さらにリズムセクションには、キックペダルで穴を開けるほどパワフルなドラマーのジョン・ボーナムと、強力な接着剤のようにすべてをつないでまとめ上げる秘密兵器のベーシスト、ジョン・ポール・ジョーンズがいた。たとえヘヴィネスがツェッペリンの唯一の特性だったとしても、彼らはロック史に名を残しただろう。しかし、雷鳴のように響き渡るサウンドは、常に心を静めるような繊細さによってそのバランスが保たれていた。静寂から爆音へと駆け上がる「Stairway to Heaven」(1971年)がその典型的な例であり、この曲はクラシックロックラジオの人気曲であり続けている。確かに、輝ける神のようなリードシンガー、ロバート・プラントは暴れ回るバイキングの船隊を招集できるほど甲高い声の持ち主だった(1970年の「Immigrant Song」での彼の声と歌詞をチェックしてほしい)。インクレディブル・ストリング・バンドといったサイケデリックフォークバンドに夢中だった彼には、穏やかなアコースティックのセレナーデを生み出す素地があり、ブルースにありがちな女の子にフラれる話にはすぐに飽きてしまい、メタルが中世の神話に魅了される前兆となるトールキン風の物語を作り上げるようになった。さらに、ペイジは恐るべきリフ製造マシンだっただけでなく、ロックアルバムを壮大な戦争叙事詩として再構築するという先見の明を持つプロデューサーでもあった。1969年当時、ブルースロックのブギーとしてはこの上なく前衛的だった「Whole Lotta Love」の間奏における、頭が混乱するようなブレイクダウンを聴くと、そうした映画的な感性が根付いているのが分かる。1975年の「Kashmir」にはそんなペイジの感性が最も表れており、東洋にインスパイアされた壮大な叙事詩のようなこの楽曲は、ジョーンズの邪悪な、メロトロンに操られたストリングスのアレンジによって、それまで彼らが作ったどのギターロックチューンよりもヘヴィなサウンドに仕上がっている。ツェッペリンは1979年のシンセサイザーに彩られた『In Through the Out Door』で魅惑的な新次元に突入するように見えたが、その1年後にボーナムが急逝したことで突如終わりを迎えることになる。しかし、1980年代における数々のヘアメタルバンドから、レイジ・アゲインスト・ザ・マシーンの闘志あふれるラップメタル、ザ・ホワイト・ストライプスの渋いブルース、そして21世紀の威勢を見せ付けるグレタ・ヴァン・フリートまで、1970年代に激震を起こしたLed Zeppelinの作品群の余波は永久に響き渡り続けている。

出身地
London, England
結成
1968年
ジャンル
ロック

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