オフコース

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オフコースについて

1970年代から1980年代まで、20年以上に渡って活動したオフコースは、当時のメインストリームに君臨しながら日本のポップミュージックを発展させてきたバンドだと言える。彼らは果敢にチャレンジを続け、自分たちの音楽の世界を追求し続けた。その楽曲たちは人々の記憶の中に残り、またセールスや動員といった記録の面でも名を残す存在となっている。バンドの変遷は、その当時のメンバー構成によって把握できる。大まかに捉えると、高校時代には同級生だった小田和正(Vo/Key)と鈴木康博(Vo/G)が中心の初期、この2人に清水仁(B)、大間ジロー(Dr)、松尾一彦(G)という布陣が加わった中期、鈴木脱退以降の後期と分けていいだろう。特に1979年半ばから1983年夏まで、5人体制で活動をしていたの4年間には、『Three and Two』(1979年)、『We Are』(1980年)、『Over』(1981年)、『I Love You』(1982年)といった大ヒットアルバムや、「さよなら」(1979年)、「生まれ来る子供たちのために」「Yes-No」「時に愛は」(1980年)、「言葉にできない」「YES-YES-YES」(1982年)などの名曲が多数生まれた。中でもドラマチックなのは『We Are』と『Over』の2作。西海岸のAORを標榜したタイトで緻密な音像も秀逸だが、ファンが心を揺さぶられたのは作品に秘められたメッセージだった。バンド内ではすでに脱退の意向を示していた鈴木と他のメンバーとの関係性の変化も影響し、いくつかの曲では別れや旅立ちについて歌われている。特に『Over』収録の「君におくる歌」や「心はなれて」はその影が濃い。また、ライブバンドとしても優れていた彼らは、1982年6月に日本武道館で10日間という記録的な公演を行ったが、その最終日の「言葉にできない」で小田が感極まって歌えなくなった場面は語り草になったほどだった。別離というテーマをラブソングの意匠を施すことでポップに昇華したこのバンドは、音楽での感情表現をハイレベルな作品性で、しかもそれをメジャーフィールドにおいて実行したと評価できる。振り返れば、メロディとハーモニーが美しく融合するフォークロック的な初期から、4人体制になっても人気バンドとして試行錯誤を見せた後期まで、時代ごとの新たな表現に挑み続けたバンドだった。さらには、旧態的な男女観が当然だった時代に男性の複雑な心理を歌ったことも画期的だった。人と人との心の微細な通い合いを描いた小田は希有なソングライターとして頭角を現し、のちに彼がソロに転じてからも、このスタイルはより掘り下げられながら広がりを見せていった。オフコースは1989年2月の東京ドーム公演で解散を迎えた。しかし残された名曲たちはその後の世代にも聴き継がれ、ベストアルバムの発表や旧作の復刻が繰り返されている。日本のポップシーンが幾度も代替わりしても、このバンドはリスペクトされ続けているのだ。

出身地
Japan
結成
1969年
ジャンル
J-Pop

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