直感的な表現で物事の本質を射貫くオルタナティブロックバンド、yonige。2013年に結成。メンバーは牛丸ありさ（Vo/G）、ごっきん（B/Cho）。彼女たちの名を広く知らしめたのは、2015年にリリースしたミニアルバム『Coming Spring』の収録曲「アボカド」だった。元彼とのケンカでアボカドを投げつけたという自身のエピソードを基にしたリアリスティックな歌詞が共感を呼び、yonigeは一躍注目のバンドとなる。2017年、アルバム『girls like girls』でメジャーデビューし、翌年には「笑おう」がCMソングに起用されたことで、さらに知名度を上げた。牛丸ありさの手掛ける楽曲は率直で、感覚的で、嘘がないように感じられる。その目線は主に恋愛に向けられていたが、次第に社会的環境や人生観について歌うようになり、奥深い世界観を形成していく。『健全な社会』（2020年）や『三千世界』（2021年）といった作品には、複雑化した社会の中で生きる若者のリアルな感性が息づいている。