哲学の現代的意義
発行者による作品情報
戸坂 潤(1900年9月27日 - 1945年8月9日)は、日本の哲学者。哲学者。東京生まれ。第一高等学校を経て京都帝国大学文学部哲学科に進み、1924年(大正13)卒業。この思想発展の到達点は、31年(昭和6)の論文「空間論」にみられる。他方、1929年最初の著書『科学方法論』を上梓(じょうし)、これは、科学的認識というものを現実の生活と関連させてとらえ直すことが必要である、という問題意識にたって、学問を含む実生活の全領域を「方法」という観点から理論的に統括する新しい学問論を目ざしたものである。その優れた記録の一つが『日本イデオロギー論』(1935)である。また、自然科学的世界と社会科学的世界との統一という課題にも取り組み、35年『科学論』を公刊。この作品は底本の「哲学の現代的意義」では 文学・小説としてまとめられている。