敵対的買収
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- ¥550
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発行者による作品情報
優良企業・協亜精工の株がひそかに買い集められていた。仕掛けたのは、乗っ取り屋の異名をとるリミテッド・ベア。経営権を奪い取るのが目的かそれとも株の高値買い戻しを企んだものなのか? 社長の息子で東京事務所の総務課長がとった戦術は……。絶体絶命の窮地に立たされた企業の姿と日本経済の問題点にメスを入れた迫真の企業情報小説!
APPLE BOOKSのレビュー
企業買収を仕掛けられた中小企業の視点から、"Mergers(合併)and Acquisitions(買収)"、略してM&Aの攻防劇を描く「敵対的買収」。著者の清水一行は、経済小説の第一人者であり、過去に発生した経済事件を元にした小説を得意とする作家。本書も、1980年代に日本で実際に起きた買収騒動がモデルとなっている。主人公は、中堅メーカーで総務課長を務める北池隆史。ある日、ライバル企業が密かに自社の株を買い占めていることを知る。乗っ取りなのか、高値で買い戻す気なのか。企業買収の危機を感じた隆史は、上層部に至急対策をとるよう訴えるが、役員達はなかなか動こうとしない。アメリカ型企業と日本型企業の対決をメインにしつつ、中堅サラリーマンと上層部の衝突も同時に描かれる点が本作の醍醐味。プライベートでも女性関係のトラブルに巻き込まれてしまった隆史が、公私共に誰とどのような駆け引きをするのか、スリリングな展開に最後まで目を離せない。まだ日本にM&Aが浸透していない時代が舞台であるため、専門用語の解説も多く、物語仕立てでM&Aの事例を学ぶ入門書としても優れた1冊。
カスタマーレビュー
cloud7
、
ブルースリム
日本も盛んになること間違いなし