はぐれ十左御用帳
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- ¥500
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発行者による作品情報
北町奉行所の敏腕同心だったが、捕物で相手を死なせてしまい、牢屋見廻り同心に左遷となった鏑木十左。が、田沼意次失脚後、治安が乱れ放題の江戸を憂える松平定信に、隠密廻り同心として呼び戻され、相役の老同心と組むことになり……。シリーズ第一弾。
APPLE BOOKSのレビュー
人気テレビ時代劇の脚本を手掛けた後、作家に転身した和久田正明による時代小説「はぐれ十左御用帳」。主人公の十左(じゅうざ)は、北町奉行所で特命事項を扱う隠密廻り同心として働いている。気性が激しく荒っぽい言動も多い男だが、義理人情に厚く仕事に対する思い入れは誰よりも強い。そんな十左が、江戸で起こるさまざまな事件を鋭い観察眼と剣豪ぶりで解決していく3話からなる連作短編集。著者は脚本家出身だけあって、軽やかな筆致と生き生きとしたせりふ回しには定評がある。群れることを嫌い一匹狼のように振る舞う十左をはじめ、時の権力者としてしたたかに幕政を動かす老中の松平定信や、十左の相棒である岡っ引きの八十助、謎多き男装の麗人の紫乃など、登場人物の描き方も魅力的。勧善懲悪な筋運びも小気味いい。和久田作品に触れたことがない読者はもちろん、時代小説の入門書としてもおすすめの1冊。
カスタマーレビュー
totty77
、
読み応えあり。
十左の強さに惹かれる。
無骨さが逆に人間味を感じさせて一気に読み切った。