ミーン・ストリート

映画界を担う新旗手としてマーティン・スコセッシの名を世に知らしめた『ミーン・ストリート』は、彼がロバート・デ・ニーロと初めて組んだ記念すべき作品でもある。ニューヨークのリトル・イタリーを舞台に、移民一世の息子たちや娘たちを描いたこの映画は、スコセッシ自身の体験が反映された、半自叙伝的な物語に仕上がっている。出世を夢見るチンピラのチャーリーにハーベイ・カイテル。彼のファミリーに好ましく思われていない恋人テレサにエイミー・ロビンソン。そして借金取りに追われるチンケなギャンブラー、ジョニー・ボーイにロバート・デ・ニーロ。彼はこの役で、NY批評家協会賞および全米批評家協会賞の助演男優賞に輝き、一躍スターの仲間入りを果たした。